中古車オークション会場へ運ばれてきた車は、プロの検査員によって1台1台査定されます。
【検査員が査定をしている様子】
ここでは主に次のような項目がチェックされます。
■修復歴車(事故車)かどうかの判定
■外装・内装の状態をチェック
■機械的な不具合箇所がないかをチェック
そしてチェックした事柄は、すべてその車の出品票に記入されていきます。
【中古車オークションの出品票】
この出品票に変なことを書かれると大変です。
その車の価値が下がり、よい価格で落札される可能性が低くなります。
そこでよく使う手が、何か不具合があればあらかじめ自分で書いておく、という方法です。
どういうことかと言いますと、例えばエンジンの調子が悪い車があったとします。
もし検査員に「エンジン不調」などとかかれてしまうと、その車はまず高値で落札されることはありません。
そこであらかじめ出品票に自分で「エンジンばらつき」、「エンジン音あり」などと書いてしまうのです。
もちろんこう書いてあっても多少は警戒するでしょうが、最初の「エンジン不調」などの言葉よりは随分とイメージがよくないですか?
そしてこのように書いてあると、検査員はさらにエンジン不調などと追加することはまずないのです。
もっとひどい出品店になると、検査員を抱きこんでしまうお店もあります。
「おい、今回出品した○○。傷が多いけど、出品票に上手く書いておいてくれよ」
なんて感じで、裏で検査員に指示を出したり・・・。
信じられないかもしれませんが、以前はこの手の裏取引、よくあったんですよ。
最近はさすがにこの手の癒着を、オークション会場も厳しく取り締まっているとのことですが、
「この車の検査、絶対におかしいよなぁ~」
と感じる車が多いのも事実です。