中古車オークションで一番多いだましの手口が、「さくら」です。
このさくらはある意味日常的に行われているといってもいいでしょう。
それではその手口をご紹介します。
その前に、まず中古車オークションはどのようにセリが行われているのか説明しましょう。
中古車オークションのセリが行われている会場には、各席に車の詳細を映し出すモニターと価格を応札するためのポスボタンと呼ばれるものがあります。
このモニターを見ながら、手元のポスボタンで、自分が欲しい価格まで応札するわけです。
またオークションに車を出品した人は、セリが行われている会場とは別にある「調整室」と呼ばれる部屋へ行きます。
ここでコンダクターと呼ばれる人に、その車をいくらぐらいで売るのかなどの指示を出します。
またそこにあるモニターには、今何人ぐらいが応札しているのかもわかるようになっています。
このように出品者は、セリが行われている会場とは別の場所にいますので、基本的には自分の車を応札することはできません。
そこでこの出品者と会場で応札する人がグルになって、出品車の価格を吊り上げるというわけです。
中にはこの調整室から応札人数の状況を見ながら携帯電話で会場に指示を出し、ぎりぎりまで価格を上げていきます。
まだこの業界に入ったばかりの何も知らない人などは、このさくらで随分と価格を吊り上げられていますよ。(笑)
しかしもちろんさくらですからうまく行かないこともあります。
つまり価格を吊り上げすぎて、最後は自分で落札してしまった、なんて失敗も多いのです。